千葉の週末小屋 2022
Hut K, 2021-2022, Chiba

photo: ©TakeshiYAMAGISHI

 

設計監理 北川佳子
構造設計 永井拓生・Waikong Lam
施 工  ワシン建築事務所

所在地:千葉市若葉区(市街化調整区域)
主要用途:一戸建の住宅
構造・規模  木造平屋建て べた基礎
敷地面積:263.78㎡
延床面積 18.75㎡
最高高さ:5.03m

 
郊外にすむ

普段はマンションに住むサラリーマンが、週末に庭の手入れをするために滞在する小屋。

敷地は昭和の高度成長期に宅地開発された地域にあり、中心市街から遠く離れていること、また地域経済が衰退したことにより、現在は高齢者が住み残る限界集落のような状況である。山林を盛土した緩い地盤の敷地だったため、施主の両親が建てた木造住宅は40年を経て床が傾いていた。改修は難しいと判断して解体し、敷地をなるべく開発以前の状態に戻しながら人が土地に関わり続けるように小さな平屋の小屋を計画した。

設計に際して、施主と意見が一致したのが立原道造の「ヒヤシンスハウス」(1937)の小屋のイメージである。低予算でありながらその計画案と同程度の床面積で住宅機能を追加しても狭さを感じさせないことが課題だった。このような条件から、小屋の空間が床面積でなく多面体の気積・ボリュームで把握されることを主な目標として設計に臨んだ。

配置計画

道路から少し引いた位置に配置しつつも、南・東に面したL型の出窓は内部から植栽越しに隣地と庭への眺望を確保し、またそれは庭からの人とのやりとりを想定した高さとし、出窓を介して小屋が外界へ開いていくような関係性とした。

平面構成

一辺4550の正方形の対角に貫く動線を設定する。切り欠いた三角形の玄関ポーチから人を平面上の中心に導き、滞在時の動線が最小限になるように配置計画する。この構成はまた、入った瞬間、狭い間口の向こうにフレーミングされた庭が視界にあらわれることを想定している。

ヴォリュームとスケール操作

正方形から北西・南西のコーナーを切り欠いた多角形平面と屋根に沿った勾配天井によって多面体のボリュームとした。開口を垂直、鉛直方向に引き延ばし、通常の住宅のスケールよりも模型上のプロポーションを優先させた天井高さにするなど「狭いけれど大きい」感覚を試みた。

 

 
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